食べる量はそんなに変わってないのに、「最近太りやすくなった」や「痩せにくくなった」、「ダイエットがうまくいかない」などで悩んでいませんか?
そんな人は、基礎代謝が落ちている可能性があります。基礎代謝は、加齢とともに低下していくと言われていますが、もしかしたら代謝を下げてしまう生活習慣をしてしまっているのかもしれません。太りにくく痩せやすいといった理想的な身体を手に入れるには、代謝を落とさず上げる生活習慣を行うこと大切になります!
そこで今回は、基礎代謝を上げる方法をご紹介します!
エネルギー代謝・基礎代謝とは?
人間は、生きていくためにエネルギーが欠かせません。そのため、食べ物からたんぱく質や糖質・脂質を消化・吸収してエネルギーを作り出しています。そのエネルギーは、さまざまな生命維持活動で消費されますが、「基礎代謝」・「身体活動」・「食事誘発性熱産生(DIT)」の3種類の代謝方法で消費されます。
そのうち、「基礎代謝」は、呼吸をしたり心臓を動かしたりと、生きるために最低限必要なエネルギーのことであり、寝ているときや座っているときなど、全く何もしていない状態でも消費するエネルギーです。基礎代謝が高い人は痩せやすく、低い人は太りやすいと言えます。
基礎代謝は、消費エネルギーの割合も一番多く、成人女性で1日約1,200キロカロリー、男性で約1,500キロカロリーと言われています。しかし、基礎代謝は年齢と共に低下すると言われており、男女共に10代半ばから後半にピークに達し、その後は年齢とともに低下していきます。一般的に、基礎代謝が低下すると、カロリーが消費されにくくなり、痩せにくく、太りやすくなると考えられています。
つまり、痩せやすく太りにくいといった理想的な身体、健康的な体型をキープするためには、年齢と共に低下する基礎代謝を上げる必要があるのです。
基礎代謝に影響する8つの因子
基礎代謝は、年齢と共に低下していきますが、以下の通り、年齢以外にも影響する因子があります。さまざまな要因が基礎代謝量に影響を与えますので、同じ年齢や性別でも値が異なります。また、同じ人でも、その時の体温や季節などによっても異なる値になるのが特徴です。
1 | 体表面積 | 体表面積が広い場合には、体表面からの放熱量がそれに比例して多いため、年齢・性別・体重が同じであっても、身長が高くやせている人は基礎代謝が高い。 |
2 | 年齢 | 体重1kgあたりの基礎代謝量は、成長などのために体内代謝が活発なため、年齢の若いほうが大きな値を示す。 |
3 | 性別 | 男性のほうが、筋肉など代謝が活発な組織の量が多いため、女性よりも基礎代謝が大きい。 |
4 | 体格 | 筋肉質の人は脂肪質の人に比べて基礎代謝は大きい。そのため、筋肉質で生活活動強度の高い人の基礎代謝は若干の補正をすることが必要である。 |
5 | 体温 | 皮膚表面からの放熱量が大きいため、体温が1℃上昇することに代謝量は13%増加するとされていることから、体温が高い人は基礎代謝が大きい。 |
6 | ホルモン | 甲状腺ホルモン・副腎髄質ホルモンの分泌量の多い人は、体内代謝が活発なため基礎代謝が大きい。 |
7 | 季節 | 基礎代謝は一般に夏に低く冬に高い。特に脂肪の摂取量が少ないほど季節の影響を受けやすいとされている。 |
8 | 月経 | 女性はエストロゲンなど女性ホルモンの分泌量の変化により、体温に影響を及ぼし、基礎代謝量は月経開始2~3日前に最高に達し、月経中に最低になる。 |
基礎代謝を求める計算式
基礎代謝は、体重計で測ることができます。体重計を持っていない人も、性別や体重・身長・年齢などで計算することができます。しかし、計算式が複雑ですので、計算してくれるサイトを使用されるのも便利でおすすめです。
代謝アップに必要な6つのポイント
ダイエットの成功後にリバウンドをしないようにするためには、ダイエット後も食事内容を選択し、量をコントロールすることと、適度な運動の継続です。ダイエット後に暴飲暴食をすれば当然リバウンドしてしまいます。
太りにくい体質とは、基礎代謝量が高く、脂肪が燃焼しやすい身体の事です。同じ体重でも基礎代謝量が違えば、必要なカロリーも大きく変わります。例えば、同じ体重の人が同じ量の食事を摂った場合、基礎代謝量が低い人の方が、体内でエネルギーがあまりやすく、蓄積されて太ってしまいます。
そこで、代謝アップの6つのポイントをご紹介します!
代謝アップのポイント①:1日3食食べましょう!
まず、1日3食食べることが大前提になります。食べなければ痩せてダイエット成功!と思われるかもしれませんが、それでは健康で美しい身体に不可欠な「筋肉」まで落ちてしまいます。筋肉が落ちると基礎代謝量も減ってしまい、痩せにくい体質になっていまいますので、逆効果です。
また、朝食を抜いて1日2食にするなど、食事の間隔があいて体内時計が乱れると、消化が悪くなったり、代謝が落ちて太りやすくなります。食事を我慢した空腹の状態での食事では、身体は糖質を多く吸収し太りやすくなります。身体が空腹状態になれてしまうと、「省エネモード」に入るため、基礎代謝が落ちてしまうことにつながります。さらに、空腹状態で食事をすると、血糖値が急上昇し、インスリンの分泌が増え、体内の脂肪を増やす原因を作り出してしまうのです。
大切なのは、空腹状態の時間を作らず、「小腹が空いた」と感じたら賢い間食をすることです。間食は何を食べていいわけではなく、ナッツ類やカカオ含有量70%以上のチョコレート・無糖のヨーグルトなどを選びましょう。
つまり、1日3食をなるべく決まった時間に食べるように心がけ、賢く間食を摂りましょう。
代謝アップのポイント②:たんぱく質を摂りましょう!
身体は、食後に食べたものを消化・吸収するために、エネルギーを消費しています。それを「食事誘導性熱産生(DIT)」と言いますが、実はたんぱく質は、糖質や脂質に比べるとDITが大きくなります。
つまり、たんぱく質を、多く摂るだけで消費エネルギーが増え、基礎代謝のアップにつながります。
また、たんぱく質は、基礎代謝アップには欠かせない筋肉を作る材料にもなっています。たんぱく質を十分に摂っていなければ、筋トレをしても筋肉量を増やすことはできません。
つまり、痩せやすい身体の基礎は、たんぱく質を摂ることで作られていきます。
代謝アップのポイント③:筋トレをしましょう!
人の基礎代謝のうち、筋肉が占める割合は20%と言われています。つまり、基礎代謝を上げるには、筋肉量を増やすことが重要になります。
筋肉量は20代をピークに、加齢に伴い少しずつ減少していきます。意識して運動をしなければ、知らず知らずのうちに筋肉量が減り、基礎代謝の低い太りやすい体になってしまうのです。そのため、筋肉維持のために週2~3回を目安に筋トレを取り入れましょう!
尚、体には、体を動かすための400もの多くの筋肉がありますが、効率良くトレーニングを進めるには、まずは太もも・背中・お尻などの大きな筋肉を鍛えることが大事になります。
ジムに通ったりランニングしたりする時間が取れない人も、日常生活の中で「最寄り駅の一つ手前の駅で降りて一駅分歩く」や「エスカレーターやエレベーターは使わずなるべく階段を使う」・「電車やバスでは座らず立つ」・「歯磨きや家事の際にスクワットや踵上げを取り入れてみる」などを習慣にすることである程度の運動量を稼ぐことが可能です。小さな習慣ですが、繰り返す行うことで大きな効果が期待できます。日常的に続けられそうな運動や、自分の好きな有酸素運動を行ってみましょう。
代謝アップのポイント④:水分を摂取しましょう!
基礎代謝を上げるために必要なのは筋肉ですが、その筋肉のために必要な栄養素がたんぱく質です!
たんぱく質の働きを助け、脂肪を燃焼しやすい身体にしてくれるのが、水分や白湯です。また、水分を補給することによって血行が良くなり、基礎代謝の向上が期待できます。さらに、水分摂取はむくみや便秘にも効果がありますので、ダイエットをしていない人でも健康法としておすすめです。
人の老廃物は1日に2リットル溜まると言われていますので、体内を浄化するためにも、水分は必要です。また、人は何もしなくても尿や汗・呼吸などでも水分は失われますので、女性は1日1.5リットル程度の水分を摂った方が良いと言われています。水の代わりに白湯を飲むと、胃腸が温まって内臓の働きが活性化して、代謝が上がりやすくなります。
まずは朝起きた時の一杯と、こまめな水分補給を習慣にしましょう。
代謝アップのポイント⑤:温かいものを中心に摂りましょう!
食事や飲み物などによって身体が温まると基礎代謝が上がります!反対に、身体が冷えると臓器の働きが鈍って基礎代謝が低下します。冷たい飲み物や食べ物は、体温を下げたり、内臓の働きを鈍くしたりしてしまいます。暑い夏でも、身体を冷やすものは摂り過ぎず、なるべく身体を温めてくれる成分を含有した食材を多く摂取しましょう。ちなみに、コーヒーやお酒の多くは体を冷やすと言われていますので、摂り過ぎには注意しましょう。
また、代謝を上げてくれる食材を選ぶことも大切です。身体を温めてくれる成分もありますので、参考にしてみてください。さらに、シャワーだけではなく湯船につかったり、ストレッチをしたりするなども、全身の体温を効率良く上げましょう。
代謝アップのポイント⑥:ビタミンB1・B2を摂りましょう!
ビタミンB1は、糖質を消費してエネルギーに変え体内に蓄積されないように働き、代謝を助けると言われている栄養素ですので、意識的に摂ることをおすすめします!豚肉・焼きのり・大豆などに多く含まれます。
また、脂質の代謝をサポートするビタミンB2をはじめとするビタミンB群は、ダイエットにも欠かせない成分ですので、併せて摂るようにしましょう。
まとめ
「基礎代謝」は、生きるために最低限必要なエネルギーのことであり、全く何もしていない状態でも消費するエネルギーです。日常生活の中から基礎代謝を上げて、「太りにくく痩せやすい体質」を効率良く手に入れましょう!
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