頻尿・夜間頻尿の症状と13の原因とは?

美容・健康

年齢を重ねるにつれ増えてくる「尿トラブル」ですが、頻尿や尿漏れなどの尿トラブルに悩んでいる人は中高年の約7割である1000万人以上にも及ぶと言われています。

そこで今回は、頻尿・夜間頻尿の原因についてご紹介します!

頻尿・夜間頻尿とは?

頻尿とは?

頻尿とは、一般的には、朝起きてから就寝までの1日の排尿回数が8回以上の場合を言います。

しかし、1日の排尿回数は人によって様々ですので、一概に1日に何回以上の排尿回数が異常とはいえず、7回以下の排尿回数でも自分自身で排尿回数が多いと感じる場合には頻尿と言えます。

正常な人の排尿間隔は、3~4時間に1回です。1日7回以下の排尿とされており、膀胱に60%ほど尿が溜まると、尿意を催すと言われています。

夜間頻尿とは?

夜間頻尿とは、夜の就寝後、頻繁に尿意を催す症状のことを言います。

夜は、本来体力を回復させるための大切な時間です。しかし、夜トイレに行く事により睡眠を妨げられると、高血圧や糖尿病が悪化したり、誤って転倒して寝たきりにつながったり、間接的に死亡率に影響を及ぼす恐れがあります。事実、夜間の排尿回数が2回以上の人は、1回以下の人と比べて死亡率が約2倍というデータもあるそうです。

頻尿の原因とは?

頻尿の原因は様々ですが、過活動膀胱、残尿(排尿後にも膀胱の中に尿が残ること)、多尿(尿量が多いこと)、尿路感染・炎症、腫瘍、心因性に分けることができます。

原因①:冷え性&冷え

膀胱は、自律神経の働きによって収縮しています。冷え性で身体が冷えて交感神経が優位になると膀胱が収縮しますので、少ない尿量でも尿意を感じやすくなってしまいます。また、仕事などで緊張する場面でも交感神経が優位になりますので、尿意を催しやすくなります。

原因②:心因的要因(不安・ストレス)

頻尿は、精神的なものにも左右されますが、これを「心因性頻尿」と言いますが、排尿には心理的要因が関わってくることが少なくありません。

心因性頻尿は、膀胱・尿道の病気もなく、また尿量も問題ないにも関わらず、トイレのことが気になって何回もトイレに行ってしまう状態です。例えば、試験や試合、デートや会食、発表会や演奏会、大事な面接や会議、プレゼンテーション等々人それぞれの勝負時や本番など、緊張する場面でトイレが近くなる状態は誰でも経験することです。

この状態が一過性の現象として終わらず、その後も排尿回数が日常生活に支障をきたすほど頻繁になってしまう場合があります。心因性による頻尿ですので、心因的な要因が改善された場合や夜間の頻尿などがないことが特徴です。

男性に多い頻尿の原因とは?

原因③:前立腺肥大症

50歳以上の男性に多い疾患で、排尿による刺激を繰り返すことで、前立腺が固く肥大します。

前立腺は、膀胱の下に位置し尿道が通っています。加齢などで前立腺が肥大し尿道を圧迫すると、前立腺のすぐ近くにある膀胱を圧迫すると共に、排尿に時間がかかって出しきれなくなり「ため頻尿」や残尿感につながります。

原因④:前立腺炎

若い男性にも起こる症状で、前立腺がむくみ尿が出にくくなりますが、これを「前立腺炎」と言います。運動不足やストレス、睡眠不足、アルコールの過剰摂取などが原因となります。

女性に多い頻尿の原因とは?

原因⑤:過活動膀胱

女性に多い頻尿の原因としては、「過活動膀胱」があります。

通常、膀胱に6割ほど尿が溜まると、尿センサーから神経を通じて脳に伝達され、尿意を催します。ところが、尿センサーから脳への伝達に不具合が生じていると、尿があまり溜まっていなくても膀胱が勘違いして伝達し、脳が排尿サインを出してしまいます。

このように、尿が溜まっていなくても膀胱が過剰に反応し、強い尿意に襲われる状態のことを「過活動膀胱」と言います。原因はさまざまですが、主な原因は、老化や生活習慣病などによる膀胱と脳の間を結ぶ神経のトラブルや血管の衰えです。

通常1回あたりの排尿量は250cc程度と言われていますので、それよりも少ない場合は過活動膀胱の可能性があります。過活動膀胱は夜間頻尿の原因にもなります。

原因⑥:骨盤底筋の衰え

女性の頻尿の原因の多くは、加齢や出産などにより骨盤底筋が衰える事です。骨盤底筋は、膀胱や尿道を支える筋肉で、衰えると頻尿などにつながります。

原因⑦:細菌性膀胱炎

「細菌性膀胱炎」とは、大腸菌などが尿道から膀胱に侵入し、炎症を引き起こす病気です。膀胱炎の多くは、細菌の感染が原因で、外尿道口から大腸菌などの腸内細菌が侵入し、膀胱の中で増殖することによって起こります。 排尿時の痛みが特徴で、抗生物質の服用で治療することが可能です。

原因⑧:慢性膀胱炎

「慢性膀胱炎」とは、「細菌性膀胱炎」が何度も繰り返され、炎症が慢性化したものです。

原因⑨:間質性膀胱炎

「間質性膀胱炎」とは、膀胱内に亀裂が入るように、原因不明の炎症がおこる病気で、長期間続く頻尿、尿がたまると激痛が走るのが特徴です。間質性膀胱炎は原因不明で、菌が原因ではありませんので、抗生物質では治すことができません。尿が溜まったときに痛みがある場合は、病院で診察を受けましょう。

夜間頻尿の原因とは?

夜中の頻尿には、主に3つの原因があります。

原因⑩:過活動膀胱

尿が溜まっていなくても膀胱が過剰に反応し、強い尿意に襲われる状態のことを「過活動膀胱」と言います。原因はさまざまですが、主な原因は、老化や生活習慣病などによる膀胱と脳の間を結ぶ神経のトラブルや血管の衰えです。

通常1回あたりの排尿量は250cc程度と言われていますので、それよりも少ない場合は過活動膀胱の可能性があります。

原因⑪:睡眠障害

加齢や不眠症などによって睡眠が浅くてすぐ目が覚めてしまうために、少しの尿意でも気になってトイレに行くものです。

原因⑫:夜間多尿

昼間に下半身に溜まった水分が、寝る事によって腎臓に運ばれ、尿になってしまう事が原因です。

健康な心臓は、日中立っている状態でも、下半身にある老廃物を重力に逆らって吸い上げることが可能ですので、老廃物は腎臓を経由して尿になります。しかし、運動不足などで機能が衰えた心臓は、夜、横になっている時でないと下半身の老廃物を腎臓に送ることができません。そのため、夜寝ている時に盛んに尿が作られることになり、これが夜間頻尿を引き起こす原因の一つになります。

他にも、寝る前の水分の過剰摂取、薬剤性のもの、ホルモンバランスの乱れ、高血圧や心不全、腎機能障害などの内科の病気によるもの、睡眠時無呼吸症候群などがあります。

原因⑬:加齢による血管の衰え

通常、体内の水分量を一定に保つため、摂取した水分は血管を通して尿となり排出されます。しかし、加齢によって血管が衰えると日中に摂った水分が重力に逆らえず、ふくらはぎの筋肉組織に溜まりやすくなります。すると、夜横になった時にふくらはぎに溜まった水分が血管に戻り、尿が作られて夜中頻尿の原因の一つになります。

頻尿に対する対処の方法・自己診断

排尿日誌
引用:日本排尿機能学会

頻尿と言っても原因はさまざまで、病気に関係することもあります。そのため、適切な対処をするためには原因を明らかにすることが必要です。頻尿が気になる際には、排尿日誌を付けてみることをお勧めします。

排尿日誌では、排尿習慣をご自身でチェック・把握するために、トイレに行った時間や排尿の量・水分を摂った時間と量などを記載しましょう。1回の排尿量と排尿回数を知ることができ、おおよその原因を知ることができます。

もし、明らかに水分を多く摂取しているようであれば水分摂取の調節により改善しますが、病気に関わるような場合は原因を明らかにして、その原因に応じた適切な治療や対処をする必要があります。原因が思いあたらない場合には、泌尿器科専門医を受診することをお勧めします。

まとめ

頻尿・夜間頻尿の原因はさまざまです。生命の危機に陥るほどの深刻な症状ではないかもしれませんが、対処や治療が必要になる場合もありますので、お困りの場合は検査をしてみましょう。

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