食中毒の症状・潜伏期間は?食中毒予防の三原則やポイントをご紹介!

美容・健康

梅雨が終わり、いよいよ夏が近づいてきました。夏の疲れで免疫力が低下するこの時期は、「食中毒」に注意が必要です。梅雨の時期に多いイメージですが、実は細菌による食中毒患者が多いのは8月から10月なのです。

そこで今回は、食中毒の基本知識と食中毒を防ぐポイントをご紹介します!

食中毒とは?食中毒の種類と特徴

食中毒とは?

食中毒は、食べ物や飲み物などに含まれていた有害または有毒な物質を摂取することにより、腸などの消化器の症状(下痢・嘔吐・腹痛・発熱など)を中心として発症する病気のことを言います。

原因物質が直接的に毒物として作用する場合と、細菌やウイルスなどの微生物が増殖して腸などの消化管の感染症として発症する場合の2つに分けられます。また、寄生虫や自然毒による食中毒もありますが、「細菌性食中毒」と「ウイルス性食中毒」が食中毒の原因の大部分を占めています。

食中毒の種類

食中毒の原因となった因子・物質によって、下記に分けることができます。

(1)細菌性食中毒:黄色ブドウ球菌・ボツリヌス菌・腸管出血性大腸炎・サルモネラ菌

「細菌性食中毒」は、梅雨の高温多湿な時期から夏場にかけて多く発生する食中毒であり、発症機序により「毒素型」と「感染型」に分類されます。

毒素型は、生体外で産生された毒素が原因となる食中毒です。潜伏期間が非常に短く、黄色ブドウ球菌やボツリヌス菌などがります。一方、感染型には生体内で毒素が産生されるO-157などの腸管出血性大腸炎や腸炎ビブリオなどがあります。また、毒素が産生されない細菌にはサルモネラ菌やカンピロバクター菌・病原性大腸菌などがあります。

(2)ウイルス性食中毒:ノロウイルス・A型/E型肝炎ウイルス

「ウイルス性食中毒」は、十分に加熱していない生ガキを食べたことによるノロウイルスなどがあります。感染力が非常に強く、ヒトからヒトへの感染の方が食品を介する食中毒より多くみられます。他に食肉からのE型肝炎ウイルスや、アサリなど二枚貝からのA型肝炎ウイルスなどがあります。

(3)化学性食中毒

「化学性食中毒」は、鮮度の落ちた魚(マグロ・カジキ・サバなど)やチーズなどの発酵食品、腐敗した食品に含まれるヒスタミンやアミンなどがあります。

(4)寄生虫による食中毒:アニサキス・クドア

「寄生虫による食中毒」は、サバやイカに寄生するアニサキスや、ヒラメに寄生するクドアなどがあります。

(5)自然毒による食中毒:フグ毒・毒キノコ

「自然毒による食中毒」は、「動物性食中毒」と「植物性自然毒」に分類されます。

動物性食中毒には、強力な神経毒で呼吸困難になるテトロドトキシンによるフグ毒が多くみられます。一方、植物性自然毒には、毒キノコなどであり、胃腸障害を来すカキシメジやクサウラベニタケなどがあります。また、タマゴテングダケやドクツルタケなどもあり、命にかかわることがあります。

食中毒はうつる?

原因・感染経路、時間・潜伏期間、症状(頭痛・発熱・血便)、対処法

食中毒とは、食品に起因する腹痛・下痢・嘔吐・発熱などの症状総称で原因によって症状は様々であり、数日から二週間程度続きます。

また、食中毒の原因となる菌やウイルスに感染してから症状が見られるようになるまでの時間を「潜伏期間」といいます。潜伏期間は、原因となる食中毒菌やウイルスにより異なります。短いものでは食品を食べた直後、長いものでは1週間以上経ってから症状があらわれることがあります。なお、摂取した食品の量や体調などによって、同じ原因菌やウイルスでも潜伏期間が異なることがあります。

細菌性食中毒

黄色ブドウ球菌

<原因・感染経路>

人の皮膚や鼻やのどの粘膜・毛髪などに住み、手指(特に切り傷や化膿した傷)を介して汚染された食品が感染源となります。

<潜伏期間>

潜伏期間は短く、食後30分~6時間(平均3時間)と言われています。

<症状>

激しい吐き気・嘔吐・腹痛・下痢が多く、発熱は稀です。大体、2〜3日で全快します。

<対処>

抗菌薬などは効果がなく、水分摂取を中心とした対症療法になります。食中毒性の下痢に対する治療は共通で、下痢を止めてしまうと逆に毒素や細菌が排出されず、症状の回復が悪くなると言われています。

<対策>

この毒素は熱に強く、加熱しても分解されにくい。手指などに化膿創があるときは、直接食品に触れないようにおにぎりを握るときはラップを使用し、調理後はなるべく早く食べましょう。

病原性大腸菌(腸管出血性大腸菌を除く)

<原因・感染経路>

O-157などの腸管出血性大腸菌は、稀に食中毒の原因となりますが、牛などの草食動物(山羊、鹿、豚なども含む)が保菌しています。これらの動物の糞便に汚染された食肉や野菜が感染源となります。腸管出血性大腸菌以外の病原大腸菌は、頻度は異なりますが、ヒト、動物、河川および種々の食品(特に生肉)などから検出されます。

<潜伏期間>

O-157などの腸管出血性大腸菌は3〜9日と長く、他の病原大腸菌の場合は、5〜72時間と言われています。

<症状>

O-157などの腸管出血性大腸菌の臨床症状は他の病原大腸菌に比べて大変重篤です。O-157の場合は腹痛がかなり強く、水様性下痢、ときに出血性下痢や吐き気、嘔吐を伴います。最悪の場合、合併症として、溶血性尿毒症や脳症で死亡するケースもあります。

<対処法>

口からの水分や食事の摂取ができず、脱水が進んでしまっている場合には、点滴などを行うことがあります。重篤ではない場合には、適切な水分を適切な方法で口から摂取することが大事なポイントです。

病原性大腸菌(腸管出血性大腸菌)

<原因・感染経路>

人や動物の腸内に住む大腸菌のうち病原性を持つ菌のこと。糞便で汚染された食品が原因となる。
飲料水などが汚染されると大規模な食中毒につながる。

病原性大腸菌の一種で、感染力と毒性の強いベロ毒素をつくる菌のことです。牛・羊・豚などの糞便で汚染された手指や水・食品を介して感染されます。レバーや肉の生食が原因となりやすいです。

<潜伏期間>

潜伏期間は12時間から5日間。腹痛・下痢・発熱などがみられる。

<症状>

O-157などの腸管出血性大腸菌の臨床症状は他の病原大腸菌に比べて大変重篤です。O-157の場合は激しい腹痛・水様性の下痢、ときに出血性下痢(血便)や吐き気・嘔吐を伴います。最悪の場合、合併症として、溶血性尿毒症(HUS)や脳症で死亡するケースもあります。

<対策>

 75度以上、1分の加熱で死滅しますので、調理の際は十分に加熱しましょう。

腸炎ビブリオ

<原因・感染経路>

主に近海産の魚介類やその調理食品から感染します。この菌は増殖に2〜3%の塩が必要になるため、漬け物などの塩分を含んだ食品で大量増殖する傾向にあります。例えば魚を調理したまな板や包丁を洗わずに漬け物を切ると、その漬け物が汚染され食中毒が発生する場合もあります。7〜9月に集中して発生します。

<潜伏期間>

食後5時間〜96時間(4日)と言われていますが、10時間以上の例が多いようです。
<症状>

一般に潜伏期間が短いほど重篤な症状を示す傾向があります。激しい下痢・腹痛・吐き気・嘔吐・37〜38°Cの発熱を伴い、2〜3日で快復に向かいます。

<対処法>

食中毒性の下痢に対する治療は共通で、腸管の運動を阻害する薬剤や下痢を止める薬剤は腸管の中での菌の増殖を助長し、症状の回復を妨げる傾向にあるため使用しません。適切な水分摂取が治療の基本となります。

<対策>

真水と熱に弱い菌ですので、魚介類は流水でよく洗い、十分に加熱しましょう。また、生食する場合は4度以下で保存しましょう。

サルモネラ菌

<原因・感染経路>

動物の腸内などに住み、糞便を介して肉や卵などの食品を汚染します。また、食肉や鶏の卵に多く、殻の中身が汚染されていることもあります。調理者の手指や調理器具・機材を介して加熱食品への二次汚染も発生しています。

<潜伏期間>

潜伏期間は食後6〜48時間と幅があります。

<症状>

悪寒や嘔吐に始まり、腹痛・下痢が起こります。発熱は38°C前後のことが多く、重症例では血便も見られます。5日ほどで改善しますが重症に至ることも多い感染症です。

<対処法>

抗生剤の使用は推奨されておらず、逆に症状の回復を遅くしたり、抗菌薬関連下痢症や細菌の抗生剤に対する耐性化(抗生剤が効かなくなる)といった問題もあり、抗生剤は使用しません。ただし、血液中に菌が入り込んだり、腸以外に病巣(骨、中枢神経)に菌が移行してしまっている場合には抗生剤を使用します。

<対策>

十分な加熱調理と調理後の二次汚染に注意しましょう。

カンピロバクター

<原因・感染経路>

鶏・牛・豚などの家畜に広く分布し、解体時に腸管から肉を汚染します。鶏肉の汚染による食中毒が多く発生しています。また、動物や野鳥の糞便により汚染された飲料水(井戸水や湧き水)が原因で、大型食中毒が発生したという報告もあります。熱や乾燥に弱いですが、少量でも食中毒を起こします。鶏肉刺身、レバ刺しなど生肉が原因となることが多くあります。

<潜伏期間>

潜伏時間は2〜7日とやや長めです。

<症状>

吐き気・腹痛・下痢が主症状です。発熱は38°C前後が多く、1週間以内で完治する例がほとんどです。死亡例はほとんどありません。

<対処法>

自然治癒する傾向の強い感染症で、ほとんどの場合には脱水を予防する水分摂取のみで軽快します。抗菌薬は血液中に菌が入り込んだり、免疫に異常がある患者、発熱が持続する場合、下痢が遷延したり、血便を伴う場合に限定されますが、効果ははっきりしていません。マクロライド系の抗生剤を使用する場合が多いです。

<対策>

生で肉を食べることは控えましょう。また、調理の際には十分に加熱をしましょう。

ウイルス性食中毒

ノロウイルス

<原因・感染経路>

ノロウイルスに汚染された食品、特にカキなどの二枚貝が感染源となることが多く、冬期に発生することが多い傾向があります。二枚貝の生息域がノロウイルスに汚染されると、それらがノロウイルスを体内に蓄積すると考えられています。貝類に関係なく集団給食施設で発生する例もみられ、感染者からの二次汚染の危険性もあります。

<潜伏期間>

潜伏期間は24時間から48時間とされてます。

<症状>

下痢・吐き気・腹痛・発熱(38°C以下)が出現し、通常3日以内で回復します。

<対処法>

食中毒性の下痢に対する治療は共通で、腸管の運動を阻害する薬剤や下痢を止める薬剤は腸管の中での菌の増殖を助長し、症状の回復を妨げる傾向にあるため使用しません。適切な水分摂取が治療の基本となります。

<対策>

カキなどは生で食べることは避け、調理の際は十分に加熱(85~90度で90秒以上)をしましょう。また、調理するときには手洗いをしっかりと行いましょう。

寄生虫による食中毒:アニサキス

アニサキス

<原因・感染経路>

海産魚介類に寄生する体長2~3cm 寄生虫で、ヒトが海産魚介類を生食することにより、アニサキスの幼虫が胃腸壁に侵入し、腹痛等の症状が起こります。

<潜伏期間>

胃アニサキス症:1~8時間程で腹痛、悪心、嘔吐が起こる。
腸アニサキス症:数時間~数日後に腹痛、悪心、嘔吐が起こる。

<症状>

「アニサキス症」という胃の痛みや嘔吐の症状が現れます。胃の痛みは、アニサキスが胃壁に噛み付いて起こるアレルギー反応によるものですので、痛みを強く感じる人もいれば、全く感じない人もいます。

<対処法>

60℃で数秒、もしくは70℃以上で1秒加熱もしくは-20℃で24時間以上冷凍します。また、魚の死後、内臓から筋肉に移動するため、早期に内臓を除去することも予防策の一つです。魚を煮たり、焼いたりする事でアニサキスを死滅できます。生で食べる場合は、目でしっかり確認するようにしましょう。
※一般的な料理で用いる程度の量の塩・わさび・酢等では、アニサキス幼虫は死滅しません。

上記以外にも・・・

上記以外にも、フグやキノコなどに含まれる自然毒によって麻痺などの神経症状が起こることがあります。さらに、マグロやカツオなどの赤身の魚に含まれるアミノ酸の一種であるヒスチジンから、ヒスタミン産生菌などの細菌により、ヒスタミンが生成され、それを摂取すると、頭痛や発疹・発熱などの症状の食中毒を引き起こすことがあります。

食中毒が疑われる場合には、医師の診察を受けることをお勧めします。

食中毒を防ぐ予防の3原則!つけない!増やさない!やっつける!

これからの時期に実行したい「食中毒予防の5つのポイント」をご紹介します。

1.細菌をつけない

手やまな板などの調理器具についている細菌を食品につけないように、調理前によく洗いましょう。 調理器具は洗った後に熱湯をかけると殺菌効果が高まります。また、ビニール手袋を活用することでも付着する菌を減らすことができます。

2.細菌を増やさない

菌が増殖しやすい温度は、25~35℃です。細菌は10℃以下、60℃以上で増殖しにくくなります。そのため、冷蔵庫などを利用して食品中の細菌を増やさないようにしましょう。また、お弁当を持っていく際は、保冷バッグに保冷剤を入れる事で菌の増殖を防ぐ事ができます。ただし、細菌は低温では死滅せず、増殖する種類もありますので、長期の冷蔵庫保存は行なわないようにしましょう。

3.細菌をやっつける

細菌のほとんどはよく加熱することで死滅させることができます。食品は75度以上で1分以上、中心部までよく加熱しましょう。特に肉類・卵・魚介類は十分に加熱し、加熱済みの食品でも食べるときには再加熱するようにしましょう。また、アルコール除菌も効果的です。濃度60~80%で効果を発揮します。対象物が濡れていると、濃度が薄まり効果が半減する可能性がありますので、乾いた状態で除菌しましょう。ただし、ブドウ球菌の毒素、フグ、キノコなど自然毒の大部分は、加熱しても効き目がありませんので、注意しましょう。

厚生労働省が推奨!食中毒を防ぐ6つのポイント!

厚生労働省が推奨している食中毒を防ぐ6つポイントをご紹介します。

ポイント①:食品の購入

  • 肉・魚・野菜などの生鮮食品は新鮮な物を購入しましょう。表示のある食品は、消費期限などを確認し、購入しましょう。
  • 購入した食品は、肉汁や魚などの水分がもれないようにビニール袋などにそれぞれ分けて包み、持ち帰りましょう。
  • ​生鮮食品など温度管理(冷蔵、冷凍)を必要とする食品を購入される際は、できるだけ買い物の最後にし、購入したら寄り道せずにまっすぐ持ち帰るようにしましょう。​

ポイント②:家庭での保存

  • 冷蔵または冷凍の必要な食品は、持ち帰ったらすぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れましょう。
  • 冷蔵庫や冷凍庫の詰めすぎに注意しましょう。目安は7割程度です。
  • ​冷蔵庫は10°C以下、冷凍庫は-15°C以下に維持することが目安です。温度計を使って温度を計ると、より庫内温度の管理が正確になります。細菌の多くは10°Cでは増殖がゆっくりとなり、-15°Cでは増殖が停止していますが、死ぬわけではありませんので、早めに使いきるようにしましょう。
  • ​肉や魚などは、ビニール袋や容器に入れ、冷蔵庫の中の他の食品に肉汁などがかからないようにしましょう。
  • 肉・魚・卵などを取り扱う際は、前後で必ず手指を洗いましょう。せっけんで洗った後、流水で十分に流すことが大切です。手洗いはとても簡単なことですが、細菌汚染を防ぐ良い方法です。
  • ​食品を流し台の下に保存する場合は、水漏れなどに注意しましょう。また、直接床に置いたりしてはいけません。
  • トマトは、ヘタの部分に細菌が溜まりやすくなりますので、ヘタを取って水洗いし、水分を拭き取ってから弁当箱へ詰めましょう。

​ポイント③:下準備

  • ​生の肉・魚・卵を取り扱った後には手を洗いましょう。途中で動物に触ったり、トイレに行ったり、おむつを交換したり、鼻をかんだりした後の手洗いも大切です。
  • 肉や魚などの汁が、果物やサラダなど生で食べる物や調理の済んだ食品にかからないようにしましょう。
  • ​生の肉や魚を切った後、洗わずにその包丁やまな板で果物や野菜など生で食べる食品や調理の終わった食品を切ることはやめましょう。洗ってからさらに熱湯をかけた上で使うことが大切です。
  • 包丁やまな板は、肉用・魚用・野菜用と別々にそろえて、使い分けるとさらに安全です。
  • ​ラップしてある野菜やカット野菜もよく洗いましょう。
  • ​冷凍食品など凍結している食品を調理台に放置したまま解凍するのはやめましょう。室温で解凍すると食中毒菌が増える場合がありますので、解凍は冷蔵庫の中や電子レンジで行いましょう。また、水を使って解凍する場合には、気密性の高い容器に入れ、流水を使いましょう。
  • ​料理に使う分だけ解凍し、解凍が終わったらすぐ調理しましょう。解凍した食品をやっぱり使わないからといって、冷凍や解凍を繰り返すのは危険です。冷凍や解凍を繰り返すと食中毒菌が増殖する場合もあります。
  • ​包丁・食器・まな板・ふきん・たわし・スポンジなどは、使った後すぐに洗剤と流水で良く洗いましょう。ふきんのよごれがひどい時には、清潔なものと交換しましょう。漂白剤に1晩つけ込むと消毒効果があります。
  • 包丁・食器・まな板などは、洗った後に熱湯をかけたりすると消毒効果があります。たわしやスポンジは、煮沸すればなお良いです。
  • 冷蔵庫の取っ手や電子レンジは、調理中に良く触るものの掃除を忘れがちです。気を付けましょう
  • 細菌のついた台ふきんでテーブルを拭くと、きれにしているつもりでも逆に細菌をばらまいてしまいます。台ふきんは使ったら煮沸消毒をして、しっかりと乾かすことが大切です。また、キッチンとダイニングの台ふきんは必ず分けるようにしましょう。

​ポイント④:調理時

  • タオルやふきんは乾いて清潔なものと交換し、手を洗いましょう
  • ​加熱して調理する食品は十分に加熱しましょう。目安は、中心部の温度が75°Cで1分間以上加熱することです。
  • ​料理を途中でやめてそのまま室温に放置すると、細菌が食品に付いたり増えたりします。途中でやめるような時は、冷蔵庫に入れましょう。そして再び調理をするときは、十分に加熱しましょう。
  • ​電子レンジを使う場合は、電子レンジ用の容器やふたを使い、調理時間に気を付け、熱の伝わりにくい物は、時々かき混ぜることも必要です。
  • おにぎりは、作ってすぐに食べる場合は素手で握っても構いませんが、お弁当にする場合はラップなどで握りましょう。

​ポイント⑤:食事時

  • 食卓に付く前に手を洗いましょう。清潔な手で清潔な器具を使い、清潔な食器に盛りつけましょう
  • 温かく食べる料理は常に温かく、冷やして食べる料理は常に冷たくしておきましょう。目安は、温かい料理は65°C以上、冷やして食べる料理は10°C以下です。
  • 調理前の食品や調理後の食品は、室温に長く放置してはいけません。例えば、O-157は室温でも15〜20分で2倍に増えます。

​ポイント⑥:残った食品

  • 残った食品を扱う前にも手を洗いましょう
  • 残った食品はきれいな器具や皿を使って保存しましょう
  • 残った食品は早く冷えるように浅い容器に小分けして保存しましょう
  • 時間が経ち過ぎたら、思い切って捨てましょう
  • 残った食品を温め直す時も十分に加熱しましょう。75°C以上が目安です
  • 味噌汁やスープなどは沸騰するまで加熱しましょう
  • ちょっとでも怪しいと思ったら、口に入れるのはやめて食べずに捨てましょう
  • 一度開封した粉製品・鰹節・煮干しなどは、ダニの混入や繁殖を防ぐために、封を切った袋の口を閉じ、タッパーなどの密閉容器に入れて冷蔵庫で保管しましょう。袋を確認すれば保存方法が書いてありますので、開封後はそれに従って保存してください。そして、ダニ対策の基本はこまめな掃除。カーペットや寝具などは重点的に行いましょう。

バーベキューでの食中毒対策

牛肉にはO157、鶏肉にはカンピロバクターやサルモネラ属菌、魚類には腸炎ビブリオなど、食中毒を引き起こす菌が、調理までの過程で付着している可能性があります。
夏の暑い時期に外でバーベキューなどを楽しむ事も多いと思いますが、食材の管理には注意が必要です。

食材の保管

外気温で食材を解凍するのは危険です。食材はクーラーボックスで保管しましょう。冷気は上から下に下がるので保冷剤は一番上に置きます。また、冷気が回るように食材は入れ過ぎず、中に空間を作るようにします。保冷剤が複数個ある場合は、食材の間に保冷剤を入れるのが効果的です。

肉の焼き方

生肉をさわったトングで肉を取り分けると、焼いた肉にも菌が付着する可能性があります。トングやお箸は焼く用と取り分け用に分けて使いましょう。

前日からタレに肉を漬け込んだ場合

食中毒菌は通常肉の表面にしか付着しませんが、揉みこむことでタレとともに肉の筋から内部に侵入します。タレに漬け込んだ肉は、中心まで十分に火を通しましょう。

焼きそばセット

生肉の細菌が野菜につくことがあるので、肉と野菜は別々の容器や袋に入れましょう。

おにぎり

傷がある手でおにぎりを握った場合、黄色ブドウ球菌の毒素で、食中毒を起こす可能性があります。
ラップやビニール手袋で握りましょう。

食中毒を引き起こす植物

ニラとスイセンを間違えて食べ、食中毒を起こすケースがしばしば見られます。花が散ったスイセンは目印がなく見分けが付きにくいですが、ニラの独特の匂いに対して、スイセンは無臭です。葉をちぎって揉むと匂いの違いがはっきりとわかります。

その他

食中毒になるかならないかは、胃酸による殺菌力や腸内環境の抵抗力など個人差があります。また、夏バテなどその時の体調にも影響されます。食中毒かなと思ったら下痢はとめず、脱水状態にならないように水分補給を行いましょう。
また、バーベキューなど屋外のレジャーで気を付けたいのが虫刺されです。代表的な虫に「ブヨ」がいますが、ブヨに刺されるとかゆみや痛みを伴います。冷やして血管を収縮させ、その後皮膚科を受診するようにしましょう。

まとめ

夏や秋や特に食中毒に注意が必要な季節です!いつも以上に予防・対策をして食中毒にかからないようにしましょう!

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