知っておきたい!冷え性のタイプとタイプ別改善方法とは?

美容・健康

多くの女性が体の悩みとして抱える「冷え症」。さまざまな対策グッズや対処法が世に出ていますが、「なかなか決め手がない」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

冷え症には、大きく4つのタイプがあり、それぞれのタイプで原因や症状も変わってきますので、自分の冷え性のタイプを知り、対策していくことが大切になります。また、色々と対策をしていても、方法が間違っていると逆効果になる事もあります。

そこで今回は、冷え性のタイプとタイプ別改善方法をご紹介します。

冷え症のタイプと症状・原因

冷え症は、長年の研究の成果から、冷え症のタイプは主に4つに分かれると言われます。

手足・足先が冷える「四肢末端タイプ」、腰から下が冷える「下半身タイプ」、お腹が冷える「内臓タイプ」、全身が冷える「全身タイプ」の4タイプです。

一般的に若い女性に多く見られるのは「四肢末端タイプ」で、男性に多く見られるのは「下半身タイプ」です。それぞれのタイプで原因や症状も変わってきますので、自分の冷え性のタイプを知り、対策していくことが大切になります。

四肢末端型:手足が氷のように冷える/首が痛い

四肢末端型は、手足の先が冷えるタイプです。

このタイプは、ストレスで自律神経に影響が出て、血流が悪くなり冷えを感じるタイプです。運動不足や食事量が少ないなどの生活習慣によって、体内で熱を十分に作り出すことができず、また、交感神経が過剰に働くことで、手足の末端まで血管が循環しないことから手足が冷えてしまいます。

10~20代女性に最も多く、疲労や無理なダイエットをしている女性に多くみれます。ニキビなどの肌トラブルやしもやけ、立ちくらみ、月経トラブルも起こしやすくなり、筋肉量も低下しています。また、疲れているのに眠れない、集中力がなくイライラする、食欲不振、胃痛、息が吐きづらいなどの症状が見られます。

下半身型:腰から足にかけて冷える/ふくらはぎが痛い

下半身型は、上半身は冷えていないのに、腰から下の下半身であるお尻や太ももが冷えているタイプです。

このタイプは、加齢により血管が細くなったり筋力が衰えたり、また、お尻やふくらはぎの筋肉のコリによって、下半身が血行不良になって起こるタイプです。第二の心臓と呼ばれている「ふくらはぎ」の筋力が弱くなると、足元の血液を心臓に送り返せず、血液循環が悪くなっています。また、太ももやお尻は脂肪が蓄積されやすく、運動不足や体の冷えによりセルライトが生じます。セルライトは、老廃物や余分な水分が脂肪細胞に付着してできた塊のことで、毛細血管や水分の通り道であるリンパ管を圧迫し、循環を妨げるため体を冷やしてしまいます。

塩分や水分を多く取ってむくんでいる人や、長時間のデスクワークをしている人にも多いタイプであり、イライラ、頭痛、顔のほてり、肩こり、肌荒れなどの「冷えのぼせ」の症状や、月経トラブルや便秘が起こることもあります。

内臓型:身体の表面は温かいがお腹が冷える/腰・お尻が痛い

内臓型は、手足や体の表面は温かいのに、内臓が冷えてしまうタイプです。

このタイプは、冷えていることに気づきにくく、胃腸の不調などの症状が現れてから気づくこともあり、隠れ冷え性とも呼ばれています。ストレスによる自律神経の乱れが原因の1つであり、自律神経が乱れることで交感神経の働きが弱くなります。その結果、末端の血管が収縮せず、内臓に血液を優先的に送れなくなり、内臓が冷えてしまいます。人間の体は寒くなると手足の表面の血管を狭め、血液の流れを減らして温かい血液をできるだけ内臓に集めようとしますが、ストレスや不規則な生活で血流のコントロールがうまくできなくなると寒くても血管は開いたままになり、手先や足先から熱が放出され体の中心部が冷えてしまいます。

体型的にはメタボの方が内臓が冷えやすい傾向になり、また、冷たい食べ物や飲み物をよく取る人にも多くみられます。手足は温かいが、下腹部や二の腕に冷えを感じたりする。お腹を下したりする症状が見られます。

全身型:身体の全身が冷える

全身型は、体内の温度も手先・足先も冷たい、全身が冷えるタイプです。

このタイプは、基礎代謝が低下している高齢者などに多くみられるタイプです。老化や運動不足などによって体が熱を生み出しにくくなり、新陳代謝や基礎代謝が低下します。その結果、全身の冷えにつながります。食欲や気力が失われ、疲労感や倦怠感が生じます。長年の冷えにより、手足も内臓も冷えています。

また、ストレスや生活習慣の悪化による基礎代謝の低下もありますが、慢性疲労や甲状腺の機能低下による場合もあります。そのため、症状が辛い場合には、医療機関を受診することをオススメします。

タイプ別の冷え症対策・改善法

四肢末端型に効くセルフケア

  • 気分転換し、ストレスを溜めない
  • スマートフォンやパソコンを長時間見ない(特に寝る前)
  • 夜更かしをしない
  • リラックス効果のある深い呼吸・腹式呼吸をする
  • 無理なダイエットはせず、しっかりたんぱく質(肉・魚)を摂取する
  • 散歩(ウォーキング)や筋トレをする
  • シャワーだけではなく湯船につかって温まる
  • 足指のストレッチをする(手で足の指先を強めに曲げて、手の甲の筋を伸ばす)

下半身型に効くセルフケア

  • デスクワークなどで長時間同じ姿勢をとらない。時々立ち上がって歩いたり、足のマッサージをしたりして、血液が滞らないように注意する
  • 仰向けになり、テニスボールなどで「臀中」を刺激する(指圧)
  • 下半身のストレッチやマッサージをして血流やリンパ液の循環を促す
  • 足浴・下半身浴などで下半身を温める
  • 太ももやふくらはぎの筋力をつける(階段昇降・踵上げ・スクワットなど)
  • 血流を妨げるようなタイトな洋服は避け、ゆるめの洋服を着る
  • 塩分や水分の摂り過ぎに注意する
  • 冷たい食べ物、冷たい飲み物、甘いもの、高脂肪のものを控える
  • 利尿作用のあるカリウムの多く含む食品(野菜など)を多く摂る

内臓型に効くセルフケア

  • 気分転換し、ストレスを溜めない
  • スマートフォンやパソコンを長時間見ない(特に寝る前)
  • 夜更かしをしない
  • リラックス効果のある深い呼吸・腹式呼吸をする
  • 散歩(ウォーキング)や筋トレをする
  • シャワーだけではなく湯船につかって温まる
  • 冷たい食べ物や冷たい飲み物を控えて、温かいものを摂る
  • 薄着は避け、カイロや腹巻でお腹を温める

全身型に効くセルフケア

  • 睡眠を十分にとり、休息する
  • バランスの良い食事を摂る
  • 散歩(ウォーキング)や筋トレをする
  • 靴下や腹巻、レッグウォーマー、スカーフなどで身体を冷やさないようにする

間違った冷え症対策が逆効果になる?

厚着のしすぎは逆効果!

防寒対策は必要ですが、汗をかくほどの厚着をするのは逆効果です。汗をかくと体温が下がりますので、身体を冷やしてしまいます。冬場に厚着をした時は、こまめに上着を脱ぐなどして汗をかかないように調節しましょう。

就寝時は温かくし過ぎない!間違った電気毛布や靴下の使用は逆効果!

電気毛布や厚着で汗をかくほど温度を上げる癖をつけていると、熱を放散しやすい身体になってしまいます。寒くて寝付けない場合は、電気毛布などで事前に布団を温めておくのにとどめて、就寝時の使用は控えるようにしましょう。湯たんぽは、徐々に温度が下がっていきますのでOKです。靴下を履く場合は、足首をしめつけないよう緩めのもの履いてください。ただし、2枚重ねて履くこと、就寝中に履くのはやめましょう。

カイロは貼る場所が重要!

冷え症を改善するには、血流を良くする場所にカイロを貼るのがポイントです。血液は身体の隅々にまで熱を運んでいますが、肩や腰などの筋肉にコリが生じると血行不良になり、末端まで十分な熱が届けられなくなってしまいます。そのため、手・足・首回りの冷えが気になる人は、背中や腰の下に。お腹周りの冷えが気になる人は、おへその下を目安に貼ると、血流を改善できます。

半身浴は冷え性には逆効果!

冷え性の人の半身浴や37度~38度の低い温度での入浴は、身体を冷えてしまいますので、逆効果です。身体の芯を温めるには、42℃のお湯で5〜10分程度の全身浴をするのが効果的です。

※高齢者や心臓・血圧に問題がある場合は、半身浴が必要な場合もありますので、注意しましょう!

ショウガは根本的改善にならない!

ショウガは、辛味成分により一時的に温かさを感じますが、冷え症の根本的改善にはなりません。また、唐辛子のカプサイシンも一時的に体温を上げますが、たくさん食べると汗をかき過ぎ身体を冷やしてしまいますので、摂り過ぎには注意しましょう。

まとめ

冷え症のタイプは大きく4つのタイプがあり、それぞれのタイプで原因や症状も変わってきますので、自分の冷え性のタイプを知り、対策していくことが大切になります。内蔵型や全身型など、上記以外のタイプの場合は生活習慣全般を見直す事が大切です。治療が必要な場合もあるので、気になる方は冷え性外来などを受診しましょう。

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